今は亡きヘンリー・モス
−The Late Henry Moss−
――たぶん、もう一度見たかったんだ。
生きている親爺の姿を・・・
7年ぶりに出会う二人の兄弟。
憎んでいた父が過ごした最期の日々とは・・・?
崩壊したはずの家族が、今、再び集い始める。
2010年8月22日(日)〜8月29日(日)
赤坂レッドシアター
作 |
サム・シェパード |
演出 |
小川絵梨子 |
出演 |
谷田 歩 |
伊礼 彼方 |
|
田中 壮太郎 |
福士 惠二 |
|
久世 星佳 |
中嶋 しゅう |
|
企画・製作 |
シーエイティプロデュース
ジェイ.クリップ |
|
|
|
観劇レポート
この夏最も静かで熱い舞台
―『今は亡きヘンリー・モス』絶賛上演中―
幕が上がると、男と女が情熱的で官能的なメキシカン・ルンバにのって身をよせ合って踊っている。ふっと光が消えると、次に現れたのはくたびれた家の一室。壁はない。床は砂埃にまみれている。乾いた空気。明りは薄暗い。しばらくの静寂の後、2人の兄弟が、ぽつり、ぽつりと話しはじめる。奥のベッドに横たわるのは2人の父の死体。
父の死の真実に触れさせまいと弟を牽制する兄アールと、真実をえぐり出そうとする弟レイの会話が、じわりじわりと緊張感を増していく。
兄は何を見たのか。
弟は何に憤るのか。
女はどこから来たのか。
そして、
亡き父は今、何を明かすのか。
怒りながら泣いている。威圧しながら怯えている。拒絶しながら求めている。憎悪のような愛情。狂気に満ちた正気。破壊に似た包容。他人のような家族。家族のような他人。
この作品の登場人物はそんな矛盾に満ちている。それにもかかわらず、−いやむしろそれが理由なのかもしれないがー観客を魅了してやまない。
この作品を見る人の誰もが、この父と息子達の姿に、ほんの少しの自分を見るのではないだろうか。22日(日)の初日開幕以来、水を打ったように静かな客席からひしひしと伝わるのは舞台に負けない熱気だ。俳優陣6人6様の絶妙な演技に、観客は完全に心を委ねているのである。
むせかえるような激しい暑さの夏によく似合う、心を焦がせる一作だ。
8月29日(日)まで赤坂レッドシアターにて上演中。どうかお見逃しなく。
日本の演劇界を賑わす豪華キャストによる舞台化が決定!!
劇団AUNの実力派俳優谷田歩とミュージカル界の若手スターとして活躍する伊礼彼方が兄弟を演じ、希代の名優中嶋しゅうが二人の父親に、謎の女、コンチャーラを元宝塚男役トップスターの久世星佳が、劇団俳優座の田中壮太郎が隣人エステバンを、タクシー運転手には個性派怪優福士惠二があたる。
演出には日本人として初めてNYの名門演劇学校、アクターズスタジオ大学院演出学科を卒業し、
今後の活躍が期待される新進演出家小川絵梨子を迎えました。
個性豊かなキャストと豪華スタッフで贈る渾身の一作。是非ご期待下さい。
STORY
父、ヘンリー・モスが死んだ。
家族を捨て、一人辺境の地で暮らしていた父親の死を知った兄弟は、父の死体の横たわる家で7年ぶりに出会う。
真実を知りたがらない兄アールと、父の死の真相を暴こうとする弟レイ。
レイは、アールの反対を押し切り、父の最期の数日に関わった人物たちを執拗に追及し始める。
隣人エステバン、タクシーの運転手、そして、父のガールフレンドだったという、謎の女、コンチャーラ。
真実を知るのは誰なのか?
物語は、過去と現在を行き来しながら、ヘンリー・モスの最期の数日間を、そして、家族の隠された過去を紐解いていく。
公演概要
赤坂レッドシアター
→http://www.red-theater.net/
【料金】
6,000円
※全席指定、全て税込み金額になります。
チケット好評発売中!!
公演日程:2010年
8月22日(日)〜29日(日)
8月 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
27 |
28 |
29 |
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
日 |
14:00 |
○ |
|
|
○ |
|
|
○ |
○ |
19:00 |
|
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
|